livepass株式会社

動画だけで決まらない動画マーケティングの成否

動画マーケティングの成否は動画だけでは決まらない

動画マーケティングは動画の出来で決まる。そう思っていませんか?動画の出来は、動画マーケティングにとって重要であることは間違いありませんが、動画の出来だけで動画マーケティングの成否が決まるわけではありません。

そして、動画の出来だけでは決まらないとすると、動画マーケティングを評価するにあたって、動画だけを評価するのでは不十分ということになります。

このことを理解していただくためには、事例を見ていただくのが早そうです。

仮想事例

イメージを持っていただくために、以下のように、メールで動画を配信する仮想のケースを考えてみましょう。

  • 新サービスを案内する動画を作成し、既存ユーザーに届ける
  • 施策の目標は、新サービスの申し込み獲得
  • 動画をユーザー個人の情報に応じてパーソナライズ
  • 配信チャンネルはメール
  • パーソナライズ動画を送るメールなので、メールのタイトルに「XXX様の動画を用意しました」と記載
  • 動画視聴ページは自社ウェブサイト上に設置
  • 動画に申し込みページへの遷移ボタンを埋め込む

※livepassプラットフォーム上では、動画のパーソナライズや、クリック、再生開始、再生完了、動画に埋め込んだボタンのクリック、あるいは個別の視聴者が動画を何秒まで見たか、というデータを取得することが可能です

例えば、キャンペーン実施後、以下のような結果が出たとします。

この各ステップにおける数値を、世の中の一般的なケースや、他の事例などと比較することにより、どの部分がうまく行ったのか行かなかったのかを特定することができます

この例で言うと、

  • メールの開封率は41.3%だったので、一般的なEメールマーケティングのクリック率の30%よりは高かった
  • クリック率は6.2%だったので、一般的なEメールマーケティングのクリック率の3~4%よりは高かった
  • 動画の視聴完了率はパーソナライズしていたこともあり、60%と高く、一般的なケースにおける5~15%よりも高かった
  • しかしながら、実際に申し込みをしてくれたのは全体の0.3%にとどまった。これはクリック率や視聴完了率が高かった割には、低い数字と言える。動画上のボタンをクリックしてくれた(その場で申し込みたいと思ってくれた)人のうち、15.5%しか実際の申し込みにつながらなかった

まとめると以下のようになります。

<この事例により主張したいポイントその1>

「動画マーケティングの成否は、動画の出来だけでは決まらない。動画をユーザーへと届ける設計が必要」

動画は見てもらわなければ意味がありません。動画は、テキストや静止画よりもリッチな表現が可能であり、訴求力が高いのは言うまでもありません。しかし、動画はあくまでコンテンツに過ぎないため、それをユーザーに見てもらうための配信チャンネルの設計がしっかりしていないと、せっかくの動画も見てもらえません。

この例で言うと、メールの開封率や動画クリック率は高く、たくさんの人に動画を見てもらえたからよかったものの、もしメールを開封してもらえず、動画をクリックしてもらえなければ、せっかく作った動画が見てもらえなかったことになります。

メールで送るのであれば、メールを開封してもらう工夫・動画をクリックしてもらう工夫・関心の高いユーザー層に送る工夫などが必要となります。

<この事例により主張したいポイントその2>

「動画マーケティングの成否は、動画の出来だけでは決まらない。動画を見てもらった後に取ってほしい行動を取ってもらう設計が必要」

動画は見てもらったらそれで終わり、ということではないはずです。ブランディング、新規顧客獲得、離脱防止、アップセル、クロスセル、コールセンターの負担軽減など、目標が何であれ、動画を見てもらうことで何を達成したいのか?という目標とそれに応じたKPIの設定が必要です。そして、動画を見てもらった後に、その目標が達成でき、評価できる設計が必要です。

上の例で言うと、動画の出来が影響を与えたのは、再生完了率とボタンクリック率のみです。この例では、再生完了率はよかったわけですから、動画の出来はよかったと言えるでしょう。しかし、申し込みページという動画以外の要素が、この動画マーケティングキャンペーンの結果を芳しくないものにしている、ということになります。

<この事例により主張したいポイントその3>

「動画マーケティングの成否が動画の出来だけで決まらないのであれば、動画を評価するだけでは不十分。動画の配信という入り口から、申し込みという出口まで全体を評価することが必要」

動画視聴も含めたステップを全て数値に落とし込み、可視化することで、ボトルネックを特定しやすくなります。ボトルネックを特定することができれば、そこを改善することでキャンペーン全体の効果が底上げされるでしょう。

上記の例で言うと、数字に落とし込んだ時に目立つのは、申し込み段階での数字の悪さです。これを見ると、「申し込みページに何か問題があったのではないか?」という仮説が浮かび上がってきます。

この仮説に基づき、改めて申し込みページを見てみると、ユーザーにとってわかりにくい作りとなっていたり、動画で訴えていたことと食い違う内容が掲載されていたり、といった具体的な問題の発見につながるかもしれません。それを改善させるだけで、何倍もの申し込みを獲得できるようになる可能性があります。

もちろんこれは一例にすぎません。申し込みより手前のステップに問題があるケースもあるでしょう。業態や個別企業の状況によっては、各数値が大きく異なってくることもありえます。

弊社が取り組んだ事例でも、

  • メールアドレスがなかったが、オフライン告知などの導線設計がしっかりしていたいたために、動画再生回数はメールでの配信と遜色なかったケース
  • 動画視聴ページのデザインに工夫を加えたところ、動画再生開始率が明確に改善したケース
  • 動画で伝えるメッセージを絞り込み、動画の尺を短くしたところ、再生完了率が改善したケース
  • 動画内の申し込みページへの遷移ボタンが、背景と同系統の色だったために、ボタンが見えづらく、ボタンクリック率がやや悪かったケース

など、パターンは様々でした。

しかし、問題がどこにあろうとも、数字に落とし込み可視化をしていれば、問題を特定しやすくなることは間違いありません。

まとめ

まとめると、以下のようになります。

動画を届ける配信チャンネルや、商品の申し込みページの作りなどは、企業によっては一朝一夕の改善が難しいこともあるでしょう。

livepassは、動画マーケティングの効果を数字に落とし込み、客観的に評価する枠組みを持ち、継続的に改善していけるようにすることの方が重要ではないかと考えています。(もちろん、弊社の動画プラットフォームはそれが可能です)

動画であれなんであれ、新しいマーケティング施策をいきなり成功させるのは、なかなか難しいものです。また、いきなりの成功を条件にしてしまうと、企業の担当者も一歩を踏み出しづらいでしょう。

そうではなく、一度施策を実施し、その結果を評価し、ボトルネックを特定し、それを改善させれば、次回は成功の可能性が高まります。それを繰り返し・継続的に改善していけば、中長期的には必ず成功に近づきます。短期的に成功でなくとも、長期の成功につながる道筋が用意されていれば、企業としても新しい取り組みを後押ししやすいでしょう。

発明王トーマス・エジソンもこう言っています。

「私は失敗などしていない。うまく行かない方法を10000通り見つけただけさ。」